神事次第
五社発御祭(各社:7時00分〜)
総社を除く5社がそれぞれの神社で、出発時に行うのが「五社発御祭(ごしゃはつぎょさい)」である。昔は各神社から神揃山まで神輿を担いで来たが、現在は発御祭の後にトラックで各々定められた国府境まで向かう。一番遠い三之宮で約16kmの道のりである。
五社奉迎の神事(国府境:9時00分〜)
国府本郷の村境にて5社の神輿を総社が迎える神事で、昔は国府庁の使者である高官(迎神使)が出迎え、高官が行列の先頭に立って神揃山に向かった。この使者は「宮人迎神使」あるいは「在庁」といわれ、在庁は昭和58年(1983年)頃から在庁官人と染め抜かれた羽織を着ている。羽織の衿にリボンを付け、三之宮を迎える在庁の場合は「在庁三之宮」と書かれている。神輿が到着した時に5社の宮司から在庁へ榊に紙垂をつけた「神璽(しんじ)」が手渡され、この神璽を「守公神(しゅこうじん)」という。
9時に花火が打ち上げられる |
場所 | 神社 |
切通し付近 | 一之宮・四之宮・八幡宮 |
二宮蓮花院前 | 二之宮 |
大磯学園入口付近 | 三之宮 |
総社御大祭(六所神社:9時30分〜)
「総社御大祭(そうしゃおんたいさい)」は国司役を勤める大礒町長も出席する出御前の祭典で、相模の国の安泰と繁栄、国府祭の無事斎行を祈る。式典は1時間ほど行われ、式典後は社務所にて直会が開かれる。
関係者が境内に集まり | 社務所から宮司が現れる |
参道を挟み社務所前と | 神楽殿前に別れて整列 |
準備が整うと | 太鼓が叩かれる |
神職1人が先導し | 2番手には宮司 |
残りの神職と巫女が続き | 最後に役員や関係者が続く |
一行は社殿へ向かい | 長い列を作る |
拝殿前で | 履物を脱ぐ |
拝殿の椅子に着席すると | 太鼓が叩かれる |
馬場の司会により | 総社御大祭が斎行される |
まず最初に修祓 | 巫女や宮司 |
神職をお祓いし | 最後に出席者をお祓い |
神事毎には太鼓が叩かれる | 続いて宮司に合わせ斎主一拝 |
宮司が祭壇の鍵を開け | 開扉 |
神職が祭壇に向かって並び | 供物を手渡しして献饌 |
続いて国司代、大磯町長奉幣 | 神職により敬神会奉幣 |
宮司による祝詞奏上 | 中丸区長による祭文奏上 |
続いて巫女が扇を持って | 祭壇前に進み |
浦安の舞を奉納 | 舞が終わると |
献吟奉納に続き | 玉串奉奠 |
宮司に続いて神職が呼び出し | 関係者も玉串を奉奠 |
神職が祭壇へ向かい | 撤饌 |
宮司が祭壇へ向かい | 閉扉 |
宮司に合わせて斎主一拝 | 全員が着座すると太鼓を叩く |
御大祭が終了し | 宮司より挨拶 |
出席者は退席すると | 境内へ降り |
社務所にて直会 | 町内会長は社殿横にて直会 |
五社神揃山御成(神揃山:10時10分〜)
5社が神揃山に上るのにはそれぞれ宮毎に決められた道があり、上る順序も一之宮を最初に最後は八幡宮と決まっていて、その順番は変えることができない。三之宮の神体石から北側にかけてテントが張られ、南から八幡宮・四之宮・三之宮・二之宮・一之宮の順で仮宮が並んでいる。
@一之宮:寒川神社
一之宮は西から登場し | 馬場公園へ向かって直進 |
触れ太鼓を打ち鳴らしながら | 社名旗と提灯が続き |
宮司や | 神輿も続く |
神輿が馬場公園の交差点まで | 来ると甚句を入れる |
勢いよく神輿を揉むと | そのまま公園前を通過 |
更に東へ進むと | 宮司らは細い路地へ左折 |
神輿も続いて左折し | 一行は神揃山を目指す |
触れ太鼓を先頭に | 社名旗と |
提灯が続く | 神職は道を清めながら進む |
その後ろは槍と榊 | 続いて神輿 |
さらに宮司と | 宮世話人達が続く |
神揃山に着くと | 一之宮の神輿道を登り |
仮宮に向かう | 神輿と |
宮世話人達も続く | 神輿が祭場に到着すると |
神体石前で練る | 再び祭場に向かい |
仮宮に神輿を納める | 一本締め |
A二之宮:川勾神社
川勾神社は化粧塚にある忌竹内へ神輿を納めると、側にある木から粽投げを行ってから神揃山へ向う。川勾神社は白木神輿の他に毎年大神輿を出す。
神揃山に2台のトラックが現れ | 五社の下り道付近へ止める |
後方のロープを外し | 荷台から馬を下ろす |
馬を置くと | 担ぎ手はトラックへ集り |
後の輿棒に肩を入れ大神輿を | 荷台から後方へ引いていく |
前の輿棒にも肩を入れ | 下り道のすぐ横まで移動 |
馬を入れて輿を下ろすと | 宮神輿の到着を待つ |
一之宮の後方からは二之宮 | 囃子が行列を先導 |
馬場公園まで直進し | 交差点で左折 |
神社役員の後方には | 神輿が続き |
同じく交差点で左折して | 神揃山を目指す |
右手に化粧塚が見えると | 神輿はここで止まり |
右折して | 右手から塚へ上がる |
担ぎ手は反転し神輿を | 後退させて忌竹内へ収めると |
馬の上に輿を下ろして | 一本締め |
一人が木に登ると | これからちまき行事が始まる |
集ってきた観客に | 木の上からちまきを投げる |
向きを変える投げ手 | 落ちたちまきを拾う観客 |
ちまきに手を伸ばす観客 | 立ち上がって遠くまで投げる |
私も1本頂きました | 役員にお賽銭をあげる家族 |
ちまきが終わると一本締めで | 神輿が忌み竹を出る |
担ぎ手は反転し神輿を | 後ろ向きで塚から下ろすと |
左折して再び反転し | 神揃山を目指す |
行列の先頭は神主で | 雅楽の奏者が続き |
その後ろが社名の幟と高張提灯 | 触れ太鼓 |
ちまきと槍を持った役員と | 黒い着物を着た役員 |
そして神輿が続き | 最後尾は役員の列が続く |
一行はジジム美容室を通過し | 右手に神揃山が現れる |
先頭は五社の下り道を通過 | 大神輿を通過する宮神輿 |
二之宮の神輿道に差し掛かると | 一行は左折して坂を登っていく |
大神輿の担ぎ手による | 手拍子に迎えられ |
宮神輿も右折して | 神輿道を登っていく |
暫く進むと | 見晴らしも良くなり |
さらに狭まる道を | 祭場を目指して上がっていく |
目の前の視界が開けると | ようやく頂上に到着 |
注連縄を潜り抜け | 右折すると |
仮宮裏の坂を下り | 広場に下りると |
先頭は二之宮の仮宮へ到着 | 一方、後方の神輿は |
広場へ下りると | 仮宮へは向わずに |
広場で大きく一周 | 旋回してから |
仮宮へ向かい | 左に旋回して |
仮宮内へ無事に神輿を納めると | 担ぎ手である白丁が一本締め |
B三之宮:比々多神社
神輿道を登る三之宮 | 宮司達が先に化粧塚を通過 |
服装を整える | 青年会が化粧塚に近づくと |
神輿を差し上げる | 化粧塚の手前で神輿を降ろし |
塚の頂上に輿を降ろす | 一拝して頭上に手拭を上げる |
神輿の提灯を外し | 宮世話人に預ける |
宮司達は先に出発 | 担ぎ手は神輿前に整列 |
一拝し | 再び手拭を頭上にかざす |
化粧塚を後にし | 祭場を目指す |
神輿は左右に | ふらふらと |
しまいには | 木に激突 |
先頭は仮宮奥の塚を通過 | 神輿が塚の前に来ると |
神輿を差し上げ | 塚に輿を降ろす |
一拝して | 雄叫びを上げる |
しばらくすると神職を先頭に | 提灯と社名旗が続き |
触れ太鼓と宮司 | 宮世話人達が出発 |
最後に神輿が化粧塚を立つ | 途中で坂から滑り落ちるが |
なんとか持ちこたえ | 押し戻す |
再び坂から落ちる | 危うく仮宮と接触しそうに |
なんとか接触は免れるものの | そのまま広場へ雪崩落ちる |
暴れ狂う三之宮 | 次第に神輿は傾き始め |
ついに神輿を倒す | しばらく練ると神輿を差し上げ |
仮宮に向かい | 神輿を納める |
青年会は一拝して | 両手を天に突き上げる |
C四之宮:前鳥神社
前鳥神社は化粧塚のある広場に設置された忌竹内に神輿を納め、麦振舞神事を執り行ってから再び発輿し、神揃山を目指す。
東側から姿を見せたのは | 四之宮の前鳥神社 |
氏子を乗せたトラックが | 囃子の山車を追い抜き |
馬場老人憩の家の前で | 荷台から降ります |
山車は馬場公園へ向けて出発 | ここが四之宮の御宿になります |
後方のトラックでは | 白丁が荷台から降りる |
憩の家から宮世話人と | 神職が移動 |
トラックの荷台には白木神輿 | 憩の家から太鼓も移動 |
アオリを下げずに | 神輿を荷台からおろす |
憩の家からトラックが引き返し | 東へ向かって行きます |
寒川神社の総代を載せた | 軽トラックが通過 |
神輿をおろしたトラックが出発 | 神揃山へ向けて |
隊列を | 組んでいきます |
トラックは憩の家の前で停車 | 10時20分頃に行列が出発 |
“どっこい”の掛け声で | 細い道へ入っていきます |
坂を上り | 住宅地を進むと |
守公神社の裏辺りを通り | 三叉路を右折 |
右手の空き地へ | 入っていきます |
婦人部が力飯の準備 | ここが麦振舞神事の斎場です |
幟と馬が到着 | 神輿も右折し |
奥まで進むと | 一旦肩からおろして |
神輿を180度反転させ | 再び担ぎ上げると |
設置された忌竹内へ入り | 馬の上に神輿をおろす |
直ぐに茣蓙を2枚広げ | 神輿の正面に間隔を空けて |
並べると白丁が前から | 正座で座っていく |
婦人部は準備した力飯を | 前の方から |
順番に | 配膳していく |
10時30分頃に | 準備が整うと |
太鼓の合図で(報鼓) | 麦振舞神事が始まります |
最初に神職が祝詞を奏上し | 神輿をお祓い |
続いて宮司と | 後方の雅楽隊 |
白丁 | これ以外の参列者をお祓い |
修祓の次ぎは献饌 | お神酒の蓋を外します |
続いて宮司へ玉串を手渡し | 神輿へ拝礼します |
続いて総社奉迎使が玉串奉奠 | 参列者が合わせて拝礼 |
最後に白丁が | 玉串奉奠 |
神職が総社奉迎使に | お神酒を手渡すと |
白丁の杯に注いでいく | 西側が終わると |
神輿の方へ戻り | 東側の白丁にも注いでいく |
お神酒が神職へ返され | 祭壇へ戻す |
この神事は神酒拝載と呼び | 白丁がお神酒を戴きます |
お神酒を飲み干すと | 竹の箸を使って |
力飯を食し | 白丁らは3回雄叫びをあげる |
斎場から沸き起こる拍手 | 神事は終了となり |
神輿に供えていた | 力飯を配ります |
私も頂きました | 元気が出そうです |
斎場では発輿に向けて | 神事の後片付け |
力飯は無くなるまで | 一般の方々へ配られます |
神輿前では白丁から記念撮影 | 青年 |
宮世話人 | 総代らと総社奉迎使 |
最後に神職と雅楽隊 | 記念撮影が終わると |
紅白幕を取り外し | 出発の準備を進める |
白丁が神輿に肩を入れ | 担ぎ上げると |
忌竹の外へ出て | 斎場をお立ちします |
四之宮の行列は太鼓を先頭に | 社名旗 |
雅楽隊 | 祭典委員長や鉾 |
神輿 | 宮司 |
その後ろに関係者が続く | 一行は神揃山を目指します |
左手に見えるのが神揃山 | 前鳥神社の輿道です |
先頭集団が | 姿を見せ |
四之宮の輿道を | 登っていく |
神輿も姿を見せ | 階段を上がっていく |
広場まで上がると | 太鼓や幟は仮宮へ向う |
一方、階段を登り終えた神輿は | 坂を登ると |
仮宮へ向わずに | テント横の広場へ |
奥まで進むと | 引き返し |
再びテントへ向うが | 右回りに旋回し |
広場を | もう一周 |
時計回りに | 練り歩く |
さらに | もう一周回り |
合計3周すると | ようやく仮宮へ向う |
仮宮前で正面を東側へ向けると | 肩を入れ替えて |
神輿を | 仮宮へ納めていく |
D平塚八幡宮
平塚八幡宮は前鳥神社と同じ道を辿って、神揃山を目指す。
馬場バス停付近では | 平塚八幡宮のトラックが到着 |
白木の神輿が積まれた荷台に | 神輿会のメンバーが集る |
神職・役員を乗せたトラックも到着 | 神輿を下ろす為に注連縄を外す |
白丁らが荷台に集り | 神輿を下ろしていく |
神輿に肩を入れると | 右へ旋回 |
そのまま直進して | 細い路地へと入っていく |
最後に役員らが続き | 一行は神揃山を目指す |
馬場公園へ向う八幡と | 二十四軒町の囃子の屋台 |
一行は狭い路地を抜け | 開けた住宅地に出る |
暫く西へ進むと | 途中で右折し |
北に位置する神揃山へ向う | 神輿も続けて右折 |
右手には化粧塚があるが | 塚には寄らずにそのまま直進 |
住宅地を北上すると | 左手には神揃山 |
左折して一番手前にある | 平塚八幡宮の神輿道を登る |
神輿も後に続き | 神輿道を上がっていく |
階段を上がると | 平坦な場所で甚句を入れ |
しばらく神輿を揉むと | 左手の坂を登り |
仮宮前へ出ると | 左折して広場へ向う |
神体石の前まで来ると | 右に旋回し |
Uターンして | 仮宮へ向うと |
左端の平塚八幡宮の仮宮へ | 神輿を納める |
五社祭典(神揃山:10時30分〜)
五社の神輿が神揃山に集まり、一之宮から順に神揃山に作られた天幕の仮宮に入ると、六所神社の禰宣が粽餅や御神酒などを供える。仮宮は五社それぞれに祭典を行い、無事な着御の奉告と天下泰平・五穀豊穣・産業発展を祈願する。
一之宮が神輿に供物を供え | 式典開始 |
続いてニ之宮が | 式典を始める |
さらに三之宮 | 四之宮 |
最後に平塚八幡宮が | 式典開始 |
式典が終わった一之宮から | 参拝の時間が取られる |
三之宮 |
ちまき行事(神揃山:11時30分〜)
三之宮では神明出現の行事として「ちまき行事」があり、青年会が餅を四方に群がる参詣の人々に放り投げる。この餅を食べると無病息災で1年間無事に過ごせるといわれているので、参詣者達は争って拾うのである。
三之宮の担ぎ手達はちまきの入った俵を頭上高く投げ上げ、下に落ちてきた際に俵の縫い目を少しづつ解いていく。これを何度か繰り返した後に、俵の中のちまきを取り出す。昔は力石を取り巻いて集まり、蒔餅の入った俵を2人の若者が力石を中央に挟んで天空に放り投げては落とし、破けた俵から餅を取り出した。現在は力石と知らずに腰掛けてしまう参詣者がいる為、力石の周りには神籬を設置するようになっている。
力石の四方に忌竹を立てる | 角棒を打ち込み |
標識を立てる | 縄を張り |
紙垂を付ける | 俵を乗せ準備完了 |
青年会が集まると | 宮世話人が俵を渡す |
俵を担ぎ上げ | 参詣者の注意を引き付ける |
俵を下ろすと | 空高く |
投げ上げる | これを繰り返すと |
俵を開け | 中の草を取り出す |
俵から餅を出して放り投げる | 餅を求める参詣者 |
ちまき行事を終えると | 青年会員を次々と胴上げ |
これは三之宮が昔から行ってきた行事のひとつで、もとは三之宮の神輿が仮屋に納まったら直ぐに行っていたのだが、今は5社が全て揃った後に行っている。現在は普通についた餅であるが、もとはウルチの粉をふかしてつき、指先でちぎり片手で握ってつくったものであったという。これを「ウノハナ」または「シトキ」という。また、餅が入った俵の重さは約15kg程で、国府祭では1俵を持ってくる。
餅の入った俵 | 撒かれた餅 |
総社大神輿宮立祭典(六所神社:11時50分〜)
神揃山の座問答とほぼ平行して、総社では神輿の出発に際する式典が執り行われる。六所神社の神輿は平成12年(2000年)4月に新調され、それ以前は神輿がなかったようである。重量は400kgである。
神輿前に供物と | 御神酒が置かれる |
右横には榊 | 渡御で使われる襷 |
神楽殿前に集まる担ぎ手 | 式典前に参拝する団体 |
宮司が社務所から現れ | 六所会副会長が司会進行 |
大神輿宮立祭典が始まる | 最初に神職による修祓 |
神輿をお祓いし | 榊をお祓い |
供物をお祓い? | 神社関係者と |
神輿関係者をお祓い | 続いて御霊遷しの儀 |
御神酒の蓋を開け献饌 | 宮司による祝詞奏上 |
宮司による玉串奉奠 | 各代表者にも榊を渡し |
玉串奉奠 | この後は襷の受け渡し |
宮総代代表の挨拶に続き | 六所会会長の挨拶 |
宮総代代表から六所会会長へ | 襷を渡し、引き続き |
六所会会長から実行委員長へ | 実行委員長から輿長へ |
輿長から副輿長へ | この後も襷の受け渡しが続く |
受け渡し後は実行委員長から | 担ぎ手へ注意事項の説明 |
御神酒を配り乾杯して | 式典は終了する |
大神輿の宮立祭典は12時10分頃に終了し、終了後は担ぎ手たちが神輿に肩を入れ、六所神社を出発して祭場である大矢場(馬場公園)へ向かう。神輿は大矢場の手前で休憩を取り、休憩場所には13時頃の到着となる。
担ぎ手が神輿に集まる | 芯出し綱の確認 |
輿長が輿棒に上がり | 一本締め |
輿棒に肩を入れ | 神輿を担ぎ上げる |
この日最初の甚句が入り | 境内で神輿を揉む |
参道両脇には多くの観客 | 神輿は参道を練り歩き |
玉垣付近まで来ると | いよいよ神社をお立ち |
左折して | 大矢場へ向かう |
神輿は東へ進み | 住宅地を練り歩く |
交差点で左折し | 今度は北へ進む |
一行は暫く直進すると | 大学病院入口で右折し |
相模原大磯線に出て | 北上する |
月京歩道橋では車を止め | 町立図書館分館前で右折 |
この先は馬場公園 | JA湘南支所前を練り歩く神輿 |
月京バス停を通り過ぎ | 神輿は川を渡る |
少し先では休憩の準備 | 馬が待機 |
神輿が休憩場所に到着すると | 輿長が神輿を止める |
甚句を入れて | 輿を下ろす |
副輿長が一本締め | 担ぎ手は飲み物を取り |
休憩を取る | 休憩場所での総社神輿 |
座問答(神揃山:12時00分〜)
正午になると打ち上げられる花火を合図に、一之宮のテントの北側に設けられた「謹請道場(きんじょうどうじょう)」といわれる祭場で座問答が行われる。祭場には西を正面として四方に忌竹(いみたけ)を立てて注連縄を張りめぐらし、上座には転地人を形取った幣束を立てる。そして八足台が設置され、その上には散華(さんげ)の木箱が置かれる。
祭場の謹請道場 | ゴザを敷いて |
八足台を設置 | 散華の木箱を置く |
太鼓が叩かれると5社の関係者が入場し、神輿がお仮屋に着いた後に各社の神体石に立てられていた鉾がこの祭場の正面に移し立てられる。六所神社の鉾も神体石には立てられているが、座問答の席には移されることはく、座問答はここに集まった5社の行事である。
5社の神官・禰宣が左右に並び立ち、烏帽子(えぼうし)・素袍(すおう)姿の一之宮と二之宮の禰宣は虎の敷皮を両手に捧げ持って入り、右手に一之宮、左手に二之宮が向き合って立つ。その下手一之宮側に八幡宮、二之宮側に八幡宮、三之宮は下手中央に正面を向いて位置を占める。一同が揃ったところで一之宮の禰宣(烏帽子・水干)が祝詞を奏上し、散華する。
12時になると | 花火が打ち上げられ |
太鼓の合図で | 5社の神官・禰宣が入場 |
鉾を持った神官が | 上座に鉾を立てる |
5社の鉾が立て終わると | 退く |
一之宮が上座に進み | 祝詞奏上 |
木箱を手に取り祭場を散華 | 5社の神官・禰宣にも |
散華していく | 木箱を置き退く |
それが終わると虎の皮を持った一之宮の禰宣が進み出て、正面やや右手芝生の上に神座を表す虎の皮を敷きオーと警蹕(けいひつ)の声をあげ、静かに退く。すると二之宮の禰宣が進み出て、その左手前方に虎の皮を敷く。相互に警蹕をあげながら自分の座を進めて上座を譲らずに無言の問答が三度続けられた後に、三之宮の宮司が正面に歩を進め「いずれ明年まで」と唱えて終止符を打つ。一之宮と二之宮の禰宣は虎の皮を取り上げて、一同退去となる。ちなみに現在の座問答は「問答」がないが、古儀には問答があったとされる。これについては大正時代に50年ぶりに国府祭を復活した際に、その文句が曖昧だったので取り入れなかったという口碑がある。
一之宮が虎の皮を持ち | 正面右手に敷く |
警蹕の声を上げ退く | 祭場に敷かれた虎の皮 |
二之宮が左手前方に | 虎の皮を敷く |
一之宮が自分の座を進める | 二之宮も譲らず進める |
相互に上座を譲らず | 無言の問答が三度続く |
三之宮が正面に歩を進め | 一拝 |
「いずれ明年まで」と唱え | 一拝して退く |
一之宮と二之宮が | 虎の皮を持ち上げ退く |
5社が鉾を抜き | 退場 |
祭場には参詣者が集まり | 散華を拾う |
座問答は10分程で終わり、国府祭の舞台は神揃山から大矢場へ移される。
七度半の迎神の儀(神揃山12:15出発→六所神社12:30到着)
神揃山の神事が終ると5社の総代はそれぞれ神揃山を下り、主神稲田姫の神霊を迎えるために六所神社に向かう。この各宮から1人宛の計5人の使者は「七度半の使い」・「七度半の催促使(さいそくし)」・「総社奉迎使」ともいい、 麻裃をつけて腰に刀を帯び、頭には一文字笠をいただき、手に青竹の杖をついている古老達である。
座問答が終わると | 総社奉迎使が一列に並ぶ |
遅れてきた四之宮が加わり | 神揃山を出発 |
神体石の間を通り | 五社の下り道へ |
総社奉迎使の旗に先導され | 神揃山を下りると |
正面の道を | 右折 |
止めてあった車に乗り込み | 総社である六所神社へ向う |
七度半(しちどはん)とは神または賓客を招請する最も叮重な迎え方で、使者が迎える側(五社)から迎えられる側(総社)の間を7度往復し、8度目にようやく総社の出御ということになることから「半」という端数が付く。しかし、今は省略されて一度迎えに行くだけで、六所神社では行列を整え奉迎使が到着すると出発できる状態になっている。奉迎使が到着すると社前に並んで拝礼し、六所神社のチマキとお札を頂く。
六所神社では12時15分頃に | 子供達を集め、大神輿殿裏の |
倉庫から幟を取り出し | 神楽殿へ立てかけていく |
行列に参加する子供達が | 次々と集合し |
神職の説明を受けると | 幟を受け取っていく |
最初に水色の幟が渡され | 参道へ並んでいく |
続いて紺色の幟 | 最後に赤色の幟と整列し |
準備が整うと | 境内を出発 |
そのまま道路を直進し | 南へ進んで |
大木の下まで来ると | 出発まで木陰で座って待機 |
大神輿殿前では国司と | 宮司を乗せる馬が登場 |
拝殿の手前では奉迎使を | 迎える準備が整う |
境内では参列者が集り | 巫女(舞手)も登場 |
神職が送迎使を待っていると | 南側から車が現れ |
T字路で止まると | 最初に奉迎使の幟が降り |
続いて五社の奉迎使が | 次々と車を降りていく |
神職と幟に先導され | 一之宮から整列した奉迎使は |
参道を進み | 社殿へ向う |
石段を登ると | 一之宮から右に整列し |
「一之宮御成り」・・・と | 順番に到着を知らせる |
宮総代から奉迎を受け入れる | 旨が読み上げられ |
ちまきが一之宮から | 二之宮 |
三之宮 | 四之宮 |
最後に平塚八幡宮と | 手渡される |
拝殿では御霊代をお祓いし | 続いて宮司と国司 |
反対側の神職 | 最後に奉迎使の修祓が行われ |
宮司が祝詞を奏上すると | 七度半の迎神の儀が終わる |
総社宮立ち(六所神社:12時50分〜)
七度半の迎えをうけた六所神社では白丁によって拝殿から総社の御霊代(神霊)が担ぎ下ろされ、輿の上に移される。梵鐘を打ち鳴らすと白丁は「オーヤだ、オーヤだ」と乱声するのが古俗で、オーヤとは大矢場のことである。江戸時代には総社の行列は十二万五千石の格式をもっていたといわれるが、現在の行列にはその面影はない。
ちなみに御霊代は錦で包まれた高さ三尺(90cm)ほどの円筒形のもので、頂に幣がたてられ正面上部には錦に包まれた鏡と宝刀がかけられている。総社の御霊代は昔は鉾に神鏡をかけたものを、神主が馬上に押し立てて来たといわれる。『風土記稿』の六所明神の条には、「三種ト号セル鉾ノ如キモノヲ馬上ニ押シ立テ、又一人ハ守公神ト号シテ榊ヲ持チ、次第ニ列シテ神揃山ノ下、高天原ト云ウ所ニ至ル」と説明している。また、御霊代に奉仕する白丁は4人で、柳田一族に限られていたという。
七度半の迎神の儀を終え | 五社の奉迎使は社殿を離れる |
拝殿を出る宮司 | 境内へ降りる奉迎使 |
宮総代や神職 | 国司役も社殿を離れ |
宮立ちに向けて | 境内へ降りていく |
参道には社名の幟と触れ太鼓 | 続いて五社の奉迎使 |
その背後では宮司が | 馬に跨り |
国司役も | 馬に跨ると |
行列は境内を出発 | 宮総代も後に続く |
白丁によって御霊代が担がれ | 次ぎに巫女が続く |
最後に役員が続き | 総社六所神社を宮立ち |
幟を持った子供達を先頭に | 行列は南に進む |
国司役の大磯町長 | 六所神社の宮司 |
麦藁帽を被った宮総代 | 御霊代前では神職が道を祓う |
一行は東海道本線を | 潜ると |
目の前に鳥居が現れ | 鳥居を潜って |
六所神社入口の交差点を | 左折 |
東海道を東へ進み | 粕谷地下道入口を通過 |
国府新宿のバス停を通過し | 国府新宿交差点で信号待ち |
警察が信号を青の状態で止め | 長い行列は |
一気に交差点を | 横断する |
一行は左手の脇道へ入り | 東海道沿いに直進 |
大磯プリンスホテル入口の | バス停を通過すると |
T字路を左折して | 大矢場(馬場公園)を目指す |
一行は六所神社の大神輿とは別ルートで大矢場に向かう。御用提灯を先頭に紋付姿の神社役員の一団、中の1人は紙垂(しで)をつけた榊を持っている。その後ろに幟を持った少年達、総社奉迎使、太鼓、国司、神主、御霊代、供奉の人々と続く。国司と神主は乗馬である。
見合の式(見合の松:13時20分〜)
六所神社を出発した総社の行列は大門から左折して国道一号線に出て、直進して松並木の面影を残す旧東海道に入り、左折して馬場道に出る。馬場道の中程に「見合の松」と称する一本の松樹があり、ここはもと「休み塚」という塚があった。行列は見合の松で一旦止まる。
一方、神揃山の5社の神輿が降りる坂の中程にも見合の松があり、上と下の見合の松は見通しであったという。総社が休み塚に着いたとき神揃山からは一之宮の神輿が上の見合の松のところまで来ており、神輿を下の見合の松にいる総社に向けて据える。総社の御霊代も一之宮の方に正面を向けている。一之宮の御霊代と六所神社の神輿は約300mの直線距離を隔てて見合いをし、双方で神官の祝詞がある。これを「見合の式」といい、国府祭の重要な儀礼の一つである。
現在は神揃山の松は枯れてしまい、一之宮は見合の式を行っていないが、総社は大矢場近くにある見合の松で神事を執り行っている。
国道を離れた行列は | 北へ向って進み |
東海道本線を潜ると | 左折 |
線路沿いを西へ進むと | T字路で右折 |
北東の方角へ進み | 神橋を渡って |
不動川を越えると | 右奥には馬場公園の緑が |
住宅地を進むと | 右手には六所神社の化粧塚 |
塚では御霊代用の馬が用意 | 塚の前を御用提灯が通過し |
幟を持った子供達も | 化粧塚前を通過 |
五社の奉迎使は塚で止まり | 国司と宮司が到着すると |
後方の宮司から | 先に馬を降り |
続いて国司も | 馬を降りる |
御霊代が塚前に到着すると | 馬の上に下ろし |
関係者が整列すると | 見合の式が始まる |
最初に神職が御霊代に挨拶し | 別の神職に代わると |
御霊代と | 参列者をお祓い |
神職が修祓を済ませると | 六所神社の宮司が祝詞を奏上 |
頭を下げる参列者 | 祝詞奏上後は布で包まれた |
物を目の高さ付近まで上げ | 再び下げると |
御霊代前に置き | 見合の式は終了 |
白丁が御霊代を担ぎ上げ | 宮司らは化粧塚を出発 |
待機していた子供達も | 露店の間を進んでいく |
馬場公園の交差点まで来ると | 総社の大神輿が通過し |
行列が交差点を右折すると | 大神輿に続いて公園へ入場 |
大矢場である馬場公園には総社である六所神社が一番最初に入り、神輿を先頭に御霊代が行在所へ向かって進んでいく。
総社逢親場祭典(大矢場:13時30分〜)
休憩していた総社の神輿は10分ほどで再びお立ちし、祭場である大矢場へ向かって練り歩く。馬場公園の交差点付近で時間調整をしながらしばらく神輿を揉むと、公園に入って囃子屋台の横にある行在所に神輿をおさめる。
休憩を終えると一本締めで | 担ぎ手は肩を入れる |
神輿を担ぎ上げ | 馬場公園を目指す |
右奥が馬場公園 | 神輿はゆっくりと練り歩く |
馬場公園の交差点まで来ると | 甚句に合わせて練る |
さらに二本目の甚句が入る | 輿長は神輿を制止 |
三本目の甚句が入る | 交差点に集まる参拝者 |
四本目の甚句が入ると | 神輿は再び進み出し |
交差点を直進 | 公園入り口で右折 |
神輿は公園に入り | そのまま道に沿って直進 |
しばらく進むと | 右折して広場へ入る |
ここで神輿は旋回し | 行在所に背を向ける |
しばらく揉むと | 担ぎ手も後方を向く |
そのまま奥へ進み | 甚句に合わせて練る |
お仮屋に神輿を納めると | 甚句を入れて |
輿を降ろし | 一本締め |
担ぎ手達は | 行在所で休憩 |
一方、見合の式を終えた御霊代の一行は行列を整え、馬場公園の東南奥に設けられている行在所(あんざいしょ)のテントに向かう。総社が公園の入口に姿を現すと鷺の舞の舞台上に待機していた舞太夫によって笛が奏せられ始め、舞手は総社の方を向いて笏を捧げ持ち舞台の上に端座している。この時、舞に使用される鷺・竜・獅子の仮面は軸先(へさき)に飾られている。
御用提灯に先導され | 社名の入った幟が入場 |
広場では大神輿が練り歩く | その横を国司と宮司 |
総社奉迎使 | 御霊代と続き |
鷺の舞が総社を迎える | 行在所に到着した奉迎使 |
御霊代が到着すると | 総社の行在所へ |
一之宮と | ニ之宮の行在所に戻る奉迎使 |
馬の上に下ろされた御霊代 | 残りの奉迎使も各行在所へ戻る |
鷺の舞の演奏に迎えられて総社の御霊代が行在所に入ると「着御の式」が始まり、この時に鷺の舞が舞われる。
式典の準備が整うと | 最初に修祓の儀 |
祭壇をお祓いし | 宮司をお祓い |
巫女・神職・世話人をお祓い | 続いて献饌 |
宮司による祝詞奏上 | 巫女が御座に上がり |
浦安の舞を奉演 | 続いて宮司により玉串奉奠 |
国司代である大磯町長と | 宮総代代表の奉奠で式典終了 |
行在所には参拝者が列をつくる | 鷺の舞にも多くの参拝者 |
五社山下り(神揃山→大矢場:13時50分〜)
一之宮から順に神揃山を下り大矢場に向かう。御着の式が終わった頃に一之宮が大矢場に姿を現し、それほど間をおかずに二之宮・三之宮と続いて行在所に入る。馬場道を南からくる総社も北からくる5社も西北隅の入口から入るので、祭場までは公園を斜めに通って行くことになる。大矢場には神揃山と同じく天幕張りの御輿舎が仮設され、総社が向かって左端にあり、その右に一之宮から順に八幡宮までが並んでいる。
@一之宮:寒川神社
神揃山の仮宮前 | 一之宮が太鼓を打つと |
山下りに向けて | 五社が一斉に神事を執り行う |
修祓に続き | 宮司による祝詞奏上 |
玉串は最初に宮司が奉奠し | 続いて代表者も奉奠 |
神事が終了すると | 山下りの準備が始める |
鉾も行列に加わり | 神輿の担ぎ手は一本締め |
神輿を仮宮から出し | 担ぎ上げると |
一之宮が一番手で | 大矢場へ向けて出発 |
神輿を待つ触れ太鼓 | 神輿の姿が見えると |
先頭の触れ太鼓から | 五社の下り道を降りていく |
神職や鉾に続き | いよいよ神輿が下り道を降りる |
階段を慎重に進む神輿 | 先頭集団は下で待機 |
神輿が階段を下りると | 行列は左折 |
神輿の後ろには | 荷物を運ぶ総代ら |
一行は直進して | 露店の間を抜けると |
馬場公園の交差点へ出て | 斜め左に折れて |
馬場公園へ入っていく | 一之宮の行在所に触れ太鼓 |
社名旗と高張提灯 | 神職、鉾、榊が到着 |
一之宮の宮司が到着すると | 総社の宮司に挨拶へ行く |
続いて神輿が到着し | 右折をすると |
一之宮の行在所を通過し | 一番奥の平塚八幡宮の |
行在所前で折り返す | 一之宮の行在所前で |
右に旋回して | そのまま神輿を行在所へ納め |
担ぎ手が一本締めると | 神事に向けて準備を進める |
A二之宮:川勾神社
白木神輿が五社下り道を降りると、待機していた大神輿と対面させ、絹垣で2基の神輿を覆って、白木神輿から大神輿へ御霊を遷す。ここからは大神輿を加えた隊列となり、一行は馬場公園を目指す。
一之宮が仮宮を出発すると | 続いて二之宮 |
白丁が一本締めると | 輿棒を抱えて |
神輿を仮宮から出し | 担ぎ上げる |
テント前を | 通過し |
広場を直進し | 突き当りを右折すると |
神体石の間を通過 | 注連縄を潜り |
五社の下り道を | 降りていく |
神輿を待つ先頭集団 | 神輿が来ると雅楽隊が演奏開始 |
坂道を下りると | 突き当りを左折 |
太鼓の次は | いよいよ神輿です |
二之宮の大神輿の横を | 通過すると |
直ぐに左へ旋回し | Uターン |
来た道を引き返し | 大神輿と対面すると |
絹垣で | 2基の神輿を覆います |
御霊を白木の神輿から | 大神輿へ遷すと |
白木の神輿を後退させ | 旋回して |
正面を馬場公園側へ向ける | 大神輿は抱え上げ |
反対車線へおろすと | 一本締め |
待機していた白木神輿が | 先にお発ちする |
大神輿も肩を入れ | 神揃山を出発 |
一行は | 馬場公園を目指します |
暫く進むと | 両脇には露店商 |
馬場公園の交差点を | 一之宮が通過すると |
二之宮も交差点へ入る | 一之宮に続き |
先頭の行列から公園へ | 交差点へ入る白木神輿 |
大神輿が交差点へ入ると | 甚句を入れて揉む |
公園の参道を通り | 奥まで進むと |
右折して | 二之宮のテント前へ |
太鼓 | 雅楽隊 |
鉾 | 白木神輿が続々と到着 |
正面を西側へ向け | 白木神輿をテントへ納める |
最後に大神輿が到着し | 正面を広場側へ向ける |
テント前に輿長が立ち | 大神輿の芯出しが始まります |
神輿がテントへ押し寄せ | 1回目は後退 |
2回目は押し寄せる神輿に | 体勢を崩す輿長 |
3回目の芯出しで | 拍子木が打たれ |
そのまま | 神輿を納めます |
被り物を外し | 担ぎ手は一本締め |
A三之宮:比々多神社
三之宮以外の4社は神輿の担ぎ方が「どっこい」であるのに対し、三之宮だけが独特の担ぎ方をするため、三之宮の山下りは国府祭の一つの名物となっている。特に、神輿を倒して地面に横倒しになる場面では、多くの観客が歓声をあげる。
榊を持った神職を先頭に | 提灯 |
幟 | 大太鼓 |
鉾 | そして宮司が出発 |
担ぎ手がテント前に集まり | 一礼して豆絞りを掲げる |
神輿を抱え | テントから出すと |
担ぎ上げて仮宮を出発 | 直ぐに下り道へは向かわず |
仮宮前で旋回し | 神輿を倒し始める |
出口へ向かうも | またもや神輿を倒す |
広場で旋回すると | 今度は仮宮へ戻り |
奥で止まって | 再び広場へ引き返す |
神輿を倒しては | 体制を立て直し |
広場で暴れて | また神輿を倒す |
なかなか山を | 下れません |
散々暴れた末 | ようやく広場を離れ |
下り道を | 下りていく |
二之宮の大神輿が出発し | 三之宮が姿を見せる |
後方には八幡宮の大神輿 | 宮司らが大矢場へ向かうと |
神輿も道路へ出るが | 右折して反対方向へ |
引き返すも | 下り道の入口へ |
そして神輿を倒す | ようやく大矢場へ向かうが |
真っ直ぐには進まず | 再び倒れる |
道のりは | 遠そうです |
一行は出店の通りを | 抜けるが |
神輿は公園へ向かわず | 飯島商店へ |
交差点へ戻り | 神輿を倒す |
ここでも | 暴れまくり |
ようやく公園へ | 入る |
公園に入っても | 直ぐに神輿は倒され |
勢いは止まらず | 神輿は広場へ入る |
グルグル回っては | 神輿を倒す |
神輿は山車の前へ移動し | なでしこ囃子の前へ |
祭場では | 二之宮が宮付け |
広場でも | 十二分に暴れ |
宮司らが祭場へ入ると | 神輿は広場を出る |
一行は奥へ進み | 三之宮のテントへ |
神輿は祭場へ入ると | 担ぎ手は神輿を差し上げ |
三之宮のテント前で | 180度旋回 |
神輿をおろして | テント内へ収めると |
一礼して | 両手を挙げる |
5社が神揃山から降りると「浦安の舞」が大矢場で奉納される。この舞は昭和15年(1940年)頃からといわれる。
七十五膳献上(大矢場:15時30分〜)
最後に山を降りてきた八幡宮が行在所に納まり6社全ての神輿が大矢場に揃うと、各宮に総社から御饌(神饌)が供えられる。古くは国司から献上されたもので「七十五膳」といわれているが、現在は御神酒とお供餅で七十五膳にかえている。
太鼓の合図で | お神酒とお供餅を持った |
総社の神職が一之宮へ移動 | 一之宮の神職へ手渡し |
神輿の前へ供える | 一之宮はその場で待機 |
総社の神職は御霊代へ戻り | お神酒とお供餅を持って |
今度は二之宮へ移動し | お神酒とお供餅を供えてもらう |
総社は一礼して | 二之宮を去ると |
再び総社の御霊代へ戻り | お神酒とお供餅を受け取り |
次は三之宮のテントへ移動 | 三之宮の神職へ手渡し |
神輿前へ供えてもらうと | 総社は御霊代へ引き返す |
お神酒とお供餅を受け取り | 四之宮の神職へ |
手渡し | 神輿前へ供える |
総社は御霊代へ戻り | 神饌を持って |
最後の八幡宮へ移動 | 八幡宮の神職へ手渡し |
神輿へ前へ供えると | 総社のテントへ帰っていく |
神体面神事(大矢場:15時40分〜)
御饌献上が終わると神体面神事(神体面の儀)が行われ、これは一之宮から八幡宮の5社の宮司が御分霊である守公神(榊)を総社の御霊代の前に供える儀式である。この守公神は前年の国府祭から1年間、相模国の守護神として六所神社の神殿に祀られていたものを、類社会議の席で六所神社から5社に返還されたものである。守公神は国府祭まで各社に祀られ、国府祭前夜に新しい榊に移す(ミタマウツシ)。5月5日当日は神揃山まで供奉され、神揃山と大矢場では神輿の正面に安置される。
この神事を神体面といっているのは、御饌献上を受けて5社からの挨拶と考えてもよいし、国府の神である柳田明神に対する挨拶と考えてもよいであろう。それと同時に守公神を六所神社に納めるのは、守公神がそれぞれの宮の御分霊としての性格を持っていると考えられる。5社は相模国の主要な神々であり、国内諸神の代表だと考えられているため、その御分霊を合祀することで六所神社が総社としての資格を持つことになるのであろう。
太鼓が叩かれ | 総社と国司が整列 |
榊(守公神)を手にした | 一之宮から八幡宮が |
総社と向き合って整列 | 5社の奉迎使は御霊代と対面 |
総社の宮司が | 奥の一之宮の宮司から順に |
榊を受け取り | 総社の神職へ手渡す |
二之宮に続き三之宮 | 四之宮 |
最後に八幡宮 | 宮司が受け取った榊は |
神職の手で | 御霊代前へ運ばれ |
御霊代の祭壇へ置かれる | 最後に捧げ物を受け取り |
榊と同様に | 神職の手渡しで |
御霊代前の祭壇へ置くと | 5社は御霊代と対面して整列 |
二拝 | 二拍手 |
一拝で参拝し | 元の位置に整列 |
総社の宮司と国司へ盃が配られ | お神酒が注がれる |
5社の宮司にも盃が手渡され | お神酒が注がれる |
最後に奉迎使にお神酒を注ぎ | お神酒を頂く |
盃を回収すると | 太鼓が叩かれ |
各社のテントへ戻り | 整列して待機 |
国司奉幣・神裁許の儀(大矢場:15時50分〜)
神体面に引き続いて「国司奉幣」が行われ、国司が一之宮から順に詣で幣を捧げる。現在は大磯町長が国司の代りとして各神社に捧げ物をし巡拝する。昭和60年(1985年)から剣を佩いた古代官人風の衣装をつけて行事に参加するようになった。
太鼓の合図で | 国司役の町長と総社の神職が |
御霊代を出発 | 一之宮の神輿に捧げ物を供え |
一之宮の神職から榊を受け取り | 神輿前に供えて参拝 |
一之宮を離れ | 隣の二之宮へ移動 |
捧げ物を供えると二之宮の | 神職から榊を受け取り |
玉串奉奠をして | 三之宮へ移動 |
捧げ物を手にし | 神輿へ供える |
続いて榊を受け取り | 玉串拝礼 |
続いて四之宮へ移動し | 捧げ物を奉納 |
四之宮の神職から榊を | 受け取り玉串拝礼 |
最後に一番奥の八幡宮へ | 捧げ物を供え |
榊を受け取り | 玉串奉奠 |
国司奉幣を終えると | 総社のテントへ帰っていく |
大矢場で行われる祭事の最後は「神裁許(しんさいきょ)の儀」と呼ばれる儀式で、総社の5社に対する答礼すなわち5社の守公神の納受を意味する。総社の宮司が5社を巡排して玉串を奉奠するが、この時はこれまでの順序とは逆に八幡宮を最初に回る。分霊を預かること、今年もつつがなく祭礼を終えたことへの礼と、来る年の再会を願っての拝礼である。昔はこの後に「なおらいの式」があったが、現在は行われていない。
太鼓が打たれ | 総社の宮司が御霊代を出発 |
最後の神事は一番奥の | 八幡宮から始まる |
玉串を奉奠し | 八幡宮を去ると |
手前の四之宮へ移動し | 玉串奉奠 |
続いて | 三之宮のテントへ移動し |
玉串拝礼 | 三之宮の次は二之宮 |
玉串を奉奠し | 最後は一之宮で |
玉串拝礼 | 太鼓が叩かれ |
神裁許の儀が終了 | 最後に各社の神職が |
総社へ集まり | 列を成す |
お神酒と | 三宝を |
総社の神職へ手渡し | テント内へ収める |
以上で大矢場での祭典は終了 | 各社のテントへ戻っていく |
五社還御(大矢場:16時00分〜)
在庁の見送りを受けながら、平塚八幡宮から順次帰路に着く。
仮宮を発つ八幡宮 | 大矢場を後にする二之宮の神輿 |
総社還御(大矢場:16時30分〜)
一之宮から平塚八幡宮が馬場公園を出ると、最後に六所神社の行列が行在所を出発する。この時だけは西南側にある出入り口から馬場公園を出て、そのあとは行きと全く同じ経路で六所神社を目指す。
出発の準備をする六所神社 | 幟を持った子供達が広場へ向う |
広場で練る総社の大神輿 | その間は行列が待機 |
船形舞台では送迎の曲を演奏 | 各社の神輿が順番に出発し |
最後に総社大神輿が出発すると | 行列が行在所を出発 |
広場を横切り | 裏の出口へ向う |
宮司と | 国司 |
そして御霊代も仮宮を出発 | 裏口から公園を出た行列は |
左折して | 南へ向う |
総社化粧塚の近くでは | 馬が待機 |
国司と | 宮司が馬に跨り |
隊列を整えると | 六所神社へ向けて出発 |
神橋を渡り | 突き当りを左折 |
右折して | 東海道本線を潜ると |
さらに突き当りを右折し | 国道1号に沿って西へ進む |
国府新宿の交差点を | 渡り |
粕谷地下道入口の交差点 | 中南信用金庫国府支店を通過 |
六所神社入口の交差点を | 右折して鳥居を潜ると |
地下道を通り | 再び東海道本線を潜る |
そのまま直進すると | 参道を通って |
六所神社へ到着 | 幟を持った子供達は |
テントに幟を立てかけ | 受付に半纏を返す |
到着した御霊代は | 石段を登って社殿へ向う |
宮司と | 国司は |
馬から降り | 宮司が先に社殿へ向う |
注連縄をよけながら | 拝殿へ上がる御霊代 |
国司も続いて | 拝殿へ上がっていく |
総社還御祭(六所神社:17時00分〜)
六所神社の行列が境内に到着すると、拝殿では還御祭が執り行われる。六所神社では5社の分霊である守公神を本殿の内側に祀る。配置は六所主神(稲田姫)を壁側に配置し、扉側から見て左から四之宮・二之宮・一之宮・三之宮・八幡宮の順に祀る。一年間このままとし、翌年の国府祭に新しい柳(五社分霊)を受けて常時合祀する。
拝殿では御霊代を前に | 還御祭が執り行われる |
宮司が祝詞を奏上し | 神事を終える |
還御祭は5分ほどで終わり、境内では行列の参加者が集って乾杯が行われる。17時10分頃になると囃子の屋台と大神輿が到着し、ここから大神輿による宮入渡御が行われる。
拝殿を出る参列者 | 国司役は石段を降り |
社務所内へ入っていく | 外では囃子の屋台が近づく |
社務所前では役員が集り | 挨拶が行われる |
宮入する囃子屋台 | お神酒を手にする役員ら |
囃子屋台が境内へ到着 | 社務所前では乾杯が行われる |
屋台の到着と同時に | 外では神輿の姿が見え |
台車に乗せた大神輿は | 正面を神社側に向けると |
バックして | 大木の下で止まり |
台車を抜き取って | 馬の上に輿を下ろす |
担ぎ手が続々と到着すると | 大神輿の周りに集まり |
一本締めて | 肩を入れると |
大神輿を担ぎ上げ | 最後の宮入渡御が始まる |
六所神社へ向う大神輿 | 神輿を迎える境内の囃子太鼓 |
神輿は宮入りをし | 参道を練り歩く |
奥では芯出し用に馬を設置 | 参道を直進する大神輿 |
六所会の輿長が馬に上がり | 最後の打合せ |
大神輿は前進を続け | 階段下まで進むが |
輿長に後退の指示を受け | 神輿は参道をバックしていく |
神楽殿前まで下がると | 輿長は神輿を呼び戻し |
神輿は再び社殿へ向う | ここで甚句を入れて神輿を揉み |
社殿へ迫るが | 輿長は再び神輿を後退させる |
神輿を押し戻し | 囃子屋台付近まで戻ると |
再び前進し | 甚句を入れて |
宮付に望むが | 三度の後退 |
参道を引き返す神輿を | 再び呼び戻し |
甚句で勢いを増した神輿が | 石段前に迫り |
輿長はバランスを崩しながらも | 再び神輿を押し返す |
今度は手水舎前まで後退させ | 再び呼び戻すと |
甚句を入れずに突進する | 神輿を輿長らが必死に押さえ |
神輿は | 5度目の後退 |
神輿は再び参道を往復し | 6度目でようやく |
輿長が拍子木を打ち鳴らし | 宮入渡御が終了 |
神輿の下に馬を入れ | 輿を下ろすと |
三本締めで | 無事に宮付け |
17時40分頃に大神輿が宮付けされると、境内では囃子屋台と大神輿の片付け作業が行われる。屋台は屋根や柱などを全てばらして倉庫へしまい、大神輿は晒を外すと轅を抜いて神輿殿へしまわれる。片付けが終わると神輿の担ぎ手を中心に、境内では直会が開かれる。
山車と神輿では | 片付けの準備が始まる |
神輿では捩りを外すと | 馬から下ろして地面へ置く |
構造だけになった屋台 | 神輿では大鳥から晒を解く |
台車を神輿の横に着けると | 神輿を持ち上げて |
台車へ載せると2本の轅を | 箱台輪から抜いていく |
屋台では屋根からバラす | 抜いた轅を担ぎ上げ |
社殿へ向うと | 右折して裏へ運んでいく |
神輿は左手の | 神輿殿へ移動し |
台車ごと | 中へ納める |
屋台では垂木を外し | 屋根部が終わると |
軒桁と | 妻梁を外し |
柱を抜くと | 木材を運び |
神輿殿の奥にある | 倉庫へしまう |
荷台が空になったトラックは | 境内から去っていく |
片付けが終わった境内では | 担ぎ手を中心に直会が開かれる |
戻る(国府祭)