神輿かつぎ渡御
現在の神輿渡御は神輿保存会を中心に、約30の友好団体の担ぎ手の応援のもとで町内を渡御する。近年は各休憩所からお立ちする際にそれぞれ町内の氏子が前方の輿棒に入り、かつての町内渡しの雰囲気を表現し、また神輿が全ての氏子のものであることの再確認を行っている。
奉祝祭には交通規制が行われ、バスは8時から終日の間に旧県道のバス停(中原下宿〜大縄橋間)が運休(新道へ迂回)になり、自動車も16時から21時までの間は六本〜上宿間が全面通行止めとなる。また、臨時駐車場が谷川堀に設置され、自転車の参拝自粛も促している。
●宮立ち(出発9:30)
氏子の中には初めて参加する担ぎ手もいるため、出発前には神輿の担ぎ方を説明し安全の確認をする。式典が終わると神輿保存会会長により一本締めが行われ、宮立が始まる。神輿の宮立と宮着時には境内にある鐘をついて合図をする。
出発前の神輿 | 担ぎ方の説明をする |
一本締め | 子供神輿が先に宮立 |
輿棒に肩を入れ | 社殿前で練る |
石段を降りる | 境内を練る |
鐘が宮立を告げる | 参道を進む |
鳥居を潜る | いよいよ宮立 |
公道を練る | 上宿・中宿・御殿の山車が囃す |
●ネオステージ御殿(到着10:10、出発10:10)
神社を出発した神輿はそのまま町内を練り歩き、「ネオステージ御殿」に到着すると神輿をトラックに載せて「新川端」まで移動する。平成20年(2008年)からは宮立から上宿(ネオステージ御殿)と新川端の2地区については、日枝神社神輿保存会と氏子有志による渡御となった。
以降は12箇所の休憩場所を目指し渡御が行われる。
上宿の子供神輿と山車が迎える | 神輿がすれ違う |
お賽銭を入れると | お祓いしてくれます |
トラックが準備される | 神輿を載せる |
担ぎ手も乗り込む | 新川端に向けて出発 |
@新川端(到着10:20、出発10:40)
「新川端」に着いたトラックから神輿を降ろし、新川端町内を渡御する。しばらく休憩した神輿は再びトラックに載せ、次の「伊勢山公園」へ移動する。
中原中学校前に到着 | 神輿をトラックから降ろす |
新川端自治会のテント前まで運ぶ | 一本締め |
同自治会が前の輿棒に入る | 箪笥を打ち鳴らす |
町内を渡御 | 再びテントに戻り一本締め |
おにぎりと・・・ | おでんを配り・・・ |
休憩 | 休憩後に締めます |
担ぎ手を見送る新川端自治会 | 神輿をトラックに載せる |
私も乗せていただきました | 伊勢山公園に向けて出発 |
A伊勢山公園(到着:11:15、出発11:30)
「伊勢山公園」の手前でトラックから神輿を降ろし、公園まで渡御する。ここまでは日枝神社の氏子のみで担がれてきたが、これ以降は神輿保存会協力団体を中心に渡御が行われ、協力団体の集合場所が伊勢山公園となっている。
神輿をトラックから降ろし | 伊勢山公園を目指す |
伊勢山公園に到着 | 園内を練る |
一本締め | 氏子の担ぎ手は一度解散 |
各協力団体に襷が渡される | 神輿のお祓い |
各協力団体の代表をお祓い | その他の担ぎ手もお祓い |
鏡割り | お神酒をコップに注ぎ・・・ |
乾杯 | 飲み物を配り休憩 |
一本締め | 中宿こども広場に向けて出発 |
伊勢山が囃す | 上宿の神輿・山車とすれ違う |
B中宿こども広場(到着12:15、出発12:30)
伊勢山公園から出発した神輿は次の「中原公園」まで担いで渡御が行われる。神輿の渡御中は各町内の山車や子供神輿と合流し、太鼓の音色と共に賑やかに神輿が練り歩く。
中宿の山車が迎える | 子供神輿も迎える |
中宿の山車がこども広場に到着 | 子供神輿も到着 |
神輿が到着 | 広場内を練る |
一本締め | 休憩後に・・・ |
再び一本締め | 中宿が前の輿棒に就く |
広場を出発 | 中原公園を目指す |
C中原公園(到着12:40、出発13:40)
ここで昼食を取り、次の「裏宿根布工業前」まではトラックで移動する。
中原公園で御殿の山車が迎える | 神輿が公園に近づく |
公園前で練る | 一本締め |
弁当と・・・ | 飲み物を配り・・・ |
テント下で休憩 | こちらでも休憩 |
トラックを用意し | 神輿を載せる |
裏宿根布工業前へ向かう | 残りの担ぎ手は徒歩で |
D裏宿根布工業前(到着13:50、出発14:00)
ここから宮入りまでトラックに乗せることはなく、担いで町内を巡行する。
裏宿の子供神輿と山車が迎える | 神輿をトラックから降ろす |
裏宿町内を練る | 子供神輿が先導 |
裏宿に見送られ・・・ | 老人ホームを目指す |
E平塚特別養護老人ホーム(到着14:20、出発14:40)
ここはとにかく食事が豪華で、疲れた担ぎ手にはありがたい。
お年寄りが迎える中・・・ | 神輿が到着 |
甚句に合わせて練る | 担ぎ手が群がるのは・・・ |
豪華なおかずと・・・ | 甘いスウィーツ |
一本締めで・・・ | ひばり野会館を目指す |
Fひばり野会館(到着15:15、出発15:30)
お立ちの際には各町内の氏子が前の輿棒に入る姿が見られる。
裏宿と再び合流 | 御殿の山車が迎える中・・・ |
神輿が到着 | 会館前で練る |
輿を降ろし・・・ | 休憩 |
どっこい どっこい♪ | 一本締め |
御殿と裏宿が輿棒に付く | 横宿神酒所を目指す |
G横宿神酒所(到着15:45、出発15:55)
中原では巡行中に広報車が行列の先頭に付き、神輿の到着を町内に知らせる。
横宿神酒所に到着 | 休憩後・・・ |
直ぐに出発 | 元西村酒店前を目指す |
H元西村酒店前(到着16:25、出発16:45)
いよいよ渡御も終盤を迎え、休憩場所では一番有名な「天清駐車場」を目指す。
元西村酒店前に到着 | 輿を降ろし・・・ |
休憩 | 一本締めで・・・ |
再出発 | 下宿の子供神輿と山車が迎える |
子供神輿が先導 | 神輿が山車とすれ違う |
山車が後方で囃す | 天清を目指す |
I天清駐車場(到着17:15、出発17:35)
ここでは全町内の山車が集まり神輿を囃す。旧伊勢原県道は通行止めとなり、最後の一本道でお宮を目指す。
下宿の太鼓が迎える | 交差点では伊勢山と・・・ |
上宿が囃す | 駐車場では裏宿・御殿・中宿が |
神輿が到着し・・・ | 駐車場前を練る |
一本締めで・・・ | 休憩 |
再び出発 | 前の輿棒には下宿が入り・・・ |
中栄信金を目指す | 各山車も後に続く |
J中栄信用金庫(到着18:20、出発18:40)
神輿が威勢よく練り歩く後を、各町内の山車が叩き合いをしながら追う。旧伊勢原県道は人で埋め尽くされ、いよいよ祭りのクライマックスを迎える。
日が暮れる中・・・ | 中栄信金に到着 |
練った後・・・ | 一本締め |
休憩中には提灯が点灯 | 最後の休憩を終え・・・ |
お宮を目指す | 途中で中宿の山車が囃す |
神輿を誘導する提灯 | 上宿の子供神輿と合流 |
●宮入り〜宮着け(到着19:20)
鳥居前は神輿を待つ観客で埋め尽くされ、神輿は観客を押しのける様に参道を突き進んで行く。鐘が宮入りを告げ、境内で豪快に練られた神輿は無事に宮着けされる。
神社はもう直ぐ | 神輿を待つ観客 |
宮司が先に到着 | 神輿を待つ |
神輿が近づく | なかなか進めない神輿 |
いよいよ宮入り | 鳥居を潜る |
参道を進む | 鐘が宮入りを告げる |
境内に到着し・・・ | 神楽殿前で激しく練る |
石段を登り・・・ | 拝殿前で練る |
方向転換し・・・ | 鳥居側を向く |
一本締めで・・・ | 無事宮着け |
担ぎ手は裏山で直会 | 納められた神輿 |
掛け声 (宮入) |
---|
神輿が無事に宮着けされると太鼓の山車はお宮を出発し、それぞれの地区へ帰っていく。
山車がお宮前を通過 | 御殿が上宿の前を通過 |
その後も上宿に見送られ | 中宿 |
裏宿 | 下宿が帰路に着く |
上宿が見送りを終えると | 車山車と共に帰路に着く |
会館前に到着し | 駐車場へ山車を納める |
最後の叩き収め | 太鼓をしまう |
最後に、山車を境内に並べていた時代の宮入り(宮付け)について振り返る。
御殿神酒所から提灯に火が入れられると、神輿は宮入りに向け旧県道を北上していくが、担ぎ手は宮入りさせまいとなかなか前に進まなかった。そのため5町内の山車が神輿の後ろを追い、神輿が下がらないようにしていた。後追いしていた山車が先に宮入りするため上宿で山車が神輿を追い抜き、山車は今よりも広かった鳥居脇から宮入りし、露天商は大急ぎで片付けた。山車を境内に上げる際には「ちゃんちき」というT字の梃子のような棒を使い、山車を浮かせ丸太で向きを変え、各町内が協力して一台ずつ境内に上げていった。
山車が先に宮入りしたことによって神輿が下がってしまい、中宿の境辺りまで一気に下がることもあった。そのため輿棒先端から「でんどう綱」が付けられ、子供や宮総代に曳かれた。これは前鳥神社の宮付けで見られる「奠の綱」のような神事的要素より、神輿を下がらせずに宮付けさせる、また氏子全員で宮付けに参加する意味合いであったという。綱を曳く際には山車に付けられた「細の提灯(弓張提灯)」を外して手に持った。
神輿が鳥居を潜ると神輿の前にて高張提灯を交差させ、神輿の屋根とクジャクを照らしながら宮入りする。宮付け中は芝居が中断され神楽殿前にてしばらく担がれるが、その間は山車で太鼓が叩かれ続ける。宮付けの合図として鐘楼が鳴らされ、家にいても神輿の合図が分かったという。その後、拝殿前で神輿が差されたまま3周右に回ったという(現在は半周)。
この後は神楽殿で行われている勝太郎一座による奉納演芸へ。
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