角田
角田八幡神社
角田部落の中央北側にタブの巨木(町天然記念物)を混えた杉木立が茂る境内が「角田八幡神社」である。祭神は応神天皇を祀る。天保12年(1841年)完成の『新編相模国風土記稿』によると角田村の鎮守で、神体は銅像および円石で、天正19年(1591年)に社領二石の御朱印を賜り、内六斗六升六合六勺を田代村八幡社へ分配するのを例としている。また、永正15年(1518年)の棟札には奉勧請八幡宮一宇永正十五年七月十五日、法主八菅山□□坊願主和田但馬□□とある。末社には稲荷・第六天・辨天が記され、鐘楼には元文三年(1738年)の鐘を掛くとある。神主の和田但馬について同書には吉田家の配下、祖先但馬は永正中の神職で、永禄9年(1566年)3月24日に89歳で他界し、一旦村民となり近世旧に復すと云とある。
『神奈川県皇国地誌残稿』には「式外村社々地東西十五間 南北三十八間一尺二寸 面積五百七十三坪 戌ノ方宮ノ上二千三百七十一番地ニアリ應神天皇ヲ奉祀ス 大永七年(1527年)ノ勧請ト云 例祭八月十八日 旧幕府ノ時ハ社田二石ヲ寄附ス 境内ニハ槻杉 銀杏等ノ老樹数株アリ 圍四五尺以上一丈二尺ニ至ル」とある。
明治6年()7月に村社に列せられ、大正15年()5月には神饌幣帛料供進神社に指定された。昭和28年(1953年)に宗教法人となった。
角田八幡神社 | 社号柱 |
鳥居 | 石階段 |
ふるさとの木 | カゴノキ(クスノキ科) |
境内東側の宮坂 | 境内 |
水鉢 | 神楽殿 |
社殿(正面) | 社殿(側面) |
燈籠 | 境内 |
鐘楼 | 石祠 |
石碑 | 石祠 |
社殿裏手にある | 東照宮? |
例祭
例祭は9月8日
囃子
神輿
角田の歴史
上毛利庄上川入郷に属した。
角田・田代のたぶのき(愛川町文化財)
角田のたぶのきは角田2371番地の八幡神社境内に、田代のたぶのきは田代1395番地の八幡神社境内にある。「たぶのき」は「いぬぐす」ともいい、くすのき科に属する常緑高木で、本州中央部以南の海に近い暖地に自生するのが普通である。そこは常緑広葉樹林を原植生とする一帯であり、たぶのきはその植生を構成する有力な一つの樹種であった。愛川町の立地は内陸深く北に偏り、最適とはいえない条件であるが、角田・田代のたぶのきは原植生の北限の残存として稀に見る育を示している。
角田のたぶのきは残念ながら折れてしまい、かつて大きく枝を張っていた姿を見ることはできない。
愛川町指定文化財天然記念物 | 角田八幡神社のタブノキ |
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