足柄上郡の祭礼
中井町
大井町
松田町
松田町は足柄平野の北東部にあり酒匂川と川音川との合流点に位置し、東西4.77km、南北12.12kmの南北に長い地形をしている。総面積37.33kuの約94%が山岳部で占められ、北部は丹沢大山公園に指定されている丹沢山系で1200m前後の高峰が連なり、南部は山麓に広がるなだならかな傾斜地で酒匂川流域の平野部は市街地が広がっている。松田町は大別して「松田惣領」・「松田庶子」・「神山」・「寄」の4地区に分かれており、松田惣領と松田庶子は昔から一邑(いちゆう)として発展してきたものと考えられる。
松田庶子には遺跡として縄文時代の竪穴住居跡があり、縄文式土器や石器などが出土している。寄地区から縄文式土器などが出土していることから考えて、この時代より寄の山中と松田山下の高地に居住地が散在していたと思われる。なお、松田庶子のから沢からは奈良・平安期のものとみられる瓦焼がま跡も発掘された。
松田の地名が相模国の文献に初めて見られるのは『吾妻鏡』に治承4年(1180年)10月17日丙甲で、「波多野右馬充義常ヲ誅スル為軍士ヲ遣ワサレタル処義常此ノ事ヲ聞キ彼ノ討手下河辺庄司平行等ノ未ダ至ラザル以前松田郷ニ於テ自殺ス」とある。松田の名はこれ以前からあったと思われるが由来は定かではない。
延長5年(927年)に撰上された『延喜式』神明帳には寒田神社の名があり、また、足柄峠―関本―松田―厚木への官道(足柄道)が記載され、江戸時代には足柄峠―矢倉沢―関本―松田―秦野から江戸へ通ずる矢倉沢往還の宿駅として発展した。松田地区は三村に分かれて発展し鎌倉時代は波多野義常が統治していたが、源頼朝の誅を受けた。後に息子有常が復権して松田の領主となった。
元弘3年(1333年)新田義貞が鎌倉幕府追悼の兵を挙げると松田氏もこれに参加し、足利尊氏と新田方が対立した時に南朝方として河村城に籠城したが破れた。その後、北条早雲とともに大森氏を倒し、天正18年( 年)の小田原落城まで北条氏臣中の重鎮として存在した。江戸時代には大久保氏等の支配を経て明治維新に至る。
新政府となり明治13年(1880年)に足柄上郡役所が松田惣領に置かれ、明治22年(1889年)4月に神山村・松田惣領村・松田庶子村が合併して松田村となり、明治42年(1909年)4月に町制が施行されて松田町となる。昭和30年(1955年)4月に寄村を合併して現在の松田町が誕生した。
山北町
大井の庄12ヶ村であった川村郷の向原村・岸村・山北村・皆瀬川村・都夫良野村・湯触村・川西村・山市場村・神縄村・世附村・中川村・玄倉村を西山家と称し、明治42年(1909年)に三保村が、大正12年(1923年)に清水村がそれぞれ合併し、昭和30年(1955年)に現在の山北町になった。
開成町
地区名 | 神社名 | 鎮座地 | 例祭日 | 神輿 | 山車 | 備考 | 取材年 | |
1 | 井ノ口 | 蓑笠神社 | 井ノ口 | |||||
2 | 岩倉 | 白山神社 | ||||||
3 | 遠藤 | 五所八幡宮 | 遠藤84 | 4/29 | ||||
4 | 遠藤原 | 日枝神社 | 井ノ口 | |||||
5 | 北窪 | 厳島神社 | 井ノ口 | |||||
6 | 古怒田 | 菅原神社 | 古怒田 | |||||
7 | 境原 | 稲荷神社 | ||||||
8 | 境別所 | 八幡神社 | ||||||
9 | 下井ノ口 | 八幡社 | 井ノ口 | |||||
10 | 砂口? | 八坂神社 | 境 | |||||
11 | 半分形 | 浅間神社 | 半分形 | |||||
12 | 本境 | 須賀神社 | ||||||
13 | 松本 | 天神社 |
地区名 | 神社名 | 鎮座地 | 例祭日 | 神輿 | 山車 | 備考 | 取材年 | |
1 | 赤田 | 八幡社 | 赤田 | |||||
2 | 金手 | 三嶋神社 | ||||||
3 | 河原 | 日枝神社 | 金子 | |||||
4 | 上山田 | 日月社 | 山田 | |||||
5 | 下山田 | 天神社 | 山田 | |||||
6 | 新宿 | 稲荷神社 | 金子 | |||||
7 | 篠窪 | 三嶋神社 | 篠窪 | |||||
8 | 高尾 | 金山社 | ||||||
9 | 上大井 | 三嶋神社 | 上大井 | |||||
10 | 西大井 | 稲荷神社 | 西大井 | |||||
11 | 根岸上 | 金比羅神社 | 金子 | |||||
12 | 根岸下 | 熊野神社 | 金子 | |||||
13 | 馬場 | 稲荷神社 | 金子 | |||||
14 | 坊村 | 神明神社 | 金子 | |||||
15 | 柳 | 稲荷神社 | ||||||
16 | 吉原 | 雨降神社 | 金子 |
地区名 | 神社名 | 鎮座地 | 例祭日 | 神輿 | 山車 | 備考 | 取材年 | |
1 | 中川 | 大室生神社 | 中川307 | 4/ | ||||
2 | 山北 | 室生神社 | 山北1200 | 11/3 | 宮1・会1 | 花車2 | 流鏑馬は県指定無形民俗文化財 | 19 |
3 | 岸 | 八幡神社 | 岸字西谷戸1900 | 4/第1日 | ||||
4 | 向原 | 天社神社 | 向原277-7 | |||||
5 | 平山 | 棚倉神社 | 平山224 | |||||
6 | 皆瀬 | 神明社 | 皆瀬側1533 | お峰入りは国指定重要無形民俗文化財 |
祭名 | 開催地 | 住所 | 祭日 | 神輿 | 山車 | 備考 | 取材年 | |
1 | 山北道祖神祭 | 山北町山北 | 1/13 | 中1小2 | 花車6・トラック1 | 川村囃子は山北町指定無形文化財 | 19 |
タイトル | 著者/編集 | 出版/発行 | 出版年 |
松田町の指定文化財 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1973(昭和48) |
町勢要覧 松田 | 松田町役場企画課 | 同左 | 1975(昭和50) |
まつだの歴史 | 福田以久生 | 松田町教育委員会 | 1977(昭和52) |
松田町の年中行事 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1982(昭和57) |
まつだの地名 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1988(昭和63) |
松田の史話 第二集 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1991(平成3) |
まつだの歴史年表 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1994(平成6) |
松田の文化財案内 | 松田町教育委員会 | 同左 | 1998(平成10) |
特集第三号 文化のしおり | 松田町郷土文化財研究会 | 同左 | 2001(平成13) |
足柄乃文化 第30号 | 山北町地方史研究会・藤井良晃 | 教文社 | 2003(平成15) |
足柄乃文化 第31号 | 山北町地方史研究会・藤井良晃 | 教文社 | 2004(平成16) |
足柄乃文化 第32号 | 山北町地方史研究会・藤井良晃 | 教文社 | 2005(平成17) |
寄神社由来記 | 松田町文化財保護委員 | 寄神社氏子総代 | 2005(平成17) |
足柄乃文化 第33号 | 山北町地方史研究会・藤井良晃 | 教文社 | 2006(平成18) |
足柄乃文化 第34号 | 山北町地方史研究会・藤井良晃 | 教文社 | 2007(平成19) |
旧寄村 来し方、その後 | 平賀康雄 | 福昌院一炊居文庫 | 2013(平成25) |
室生神社花車保存会 川村囃子山北保存会 五十周年 | 創立五十周年記念事業実行委員会 | 室生神社花車保存会 川村囃子山北保存会 | 2018(平成30) |
※上記の文献は他のページでも引用していることがあります。